#感染拡大予防の観点から
▢発熱患者等への対応
当院は発熱外来において,受診歴の有無に関わらず,発熱その他感染症を疑わせるような症状を呈する患者の受け入れを行う旨を公表し,
受け入れを行うために必要な感染防止対策として発熱患者等の動線を分ける等の対応を行う体制を有しています.
▢新興感染症の発生・まん延時の対応
当院は感染症法第38条第2項の規定に基づき都道府県知事の指定を受けている第二種協定指定医療機関として締結しています.
生まれたての赤ちゃんから基本的には15歳までが小児科の対象年齢となります.
幼少時から小児科にて診察を受けていたお子さんを,高校生になったら診ないということではありません.成人になるまで継続的に診させて頂いています.
1)急性の病気:発熱・咳嗽・鼻汁・腹痛・下痢・不機嫌など
2)慢性の病気:気管支ぜんそく・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎など
3)その他:夜泣き・便秘など子どもの日常生活に大きな支障を来すもの
4)育児相談:育児を行っていく上での色々な心配事について
こども達の些細な訴えの中には,大きな問題が潜んでいることがあります.
大人達にとっては大したことに思えないことでも,こども達にとっては深刻な問題となることもあります.
周産期および小児科専門医として,こども達の発する問題を見逃さず,救いの手を差し伸べられるよう努めていきます.
お気軽に相談をして頂いて,自信を持って子育てが出来るお手伝いが出来ればと思います.
こども達の疾患ばかりでなく,ご家族の健康管理のお手伝いもさせて頂きます.発熱や咳嗽などの急性期の疾患から,生活習慣病を初めとした慢性期の疾患も対応可能です.
当院は旭川,札幌の医療機関との連携登録施設でもあります.必要に応じてより専門性の高い医療機関へご紹介致します.
*事前に予診票を御記入頂くことでとスムーズに予防接種を受けることができます.
*ポップアップ機能にてダウンロードできない場合は,「Ctrl」を押しながらダウンロード
してください.
*印刷する際は【 A4 サイズ 】で印刷ください
ロタウイルス胃腸炎は,突然の嘔吐で始まり,1日何回もの白っぽい米のとぎ汁様の下痢をします. この間,発熱を認めることもあり,まれにけいれん,腎不全,脳炎脳症の合併症があります.
細菌(インフルエンザ菌b型)による髄膜炎になる子は年間約600人で,そのうち5%が死亡し25%に発達の遅れや聴覚障害などの後遺症が残ります.海外では110ヶ国以上で使われており,これらの国ではインフルエンザ菌b型(Hib)髄膜炎は過去の病気になっています.
肺炎球菌により髄膜炎や菌血症,肺炎,中耳炎などを起こし乳幼児が肺炎球菌による髄膜炎になると,10-30%が死亡し30%で後遺症が残ります.成人用の肺炎球菌ワクチンは日本でもすでに使用されていますが,それとは別の子ども用の肺炎球菌ワクチンです.
ウイルスが体内に入ると肝炎を起こし,長く肝臓に住みついて肝硬変や肝臓がんを引き起こします.非常に感染力が強いウイルスで,感染経路はB型肝炎を持った母親からの分娩時の感染や,父親や家族や友人,ウイルスに汚染された血液の輸血,性行為などで感染が知られています.WHO(世界保健機関)では,世界中の子ども達に対して生まれたらすぐに接種することを指示しています.
【母子感染予防】
母親がB型肝炎キャリアの場合は,生後すぐ(12時間以内が望ましい)にB型肝炎予防用の免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンを接種,その後,生後1ヶ月,6ヶ月にB型肝炎ワクチンを接種します.
(すべて母子感染予防措置として健康保険で接種できます)
ジフテリア(Diphtheria),百日咳(Pertussis),破傷風(Tetanus)およびポリオ(Polio)を予防するワクチンです.これまでの三種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)ワクチンに不活化ポリオワクチンを合わせたワクチンです.ジフテリアの症状は高熱,のどの痛み,犬吠咳,嘔吐などで,偽膜とよばれる膜ができて窒息死することもあります.発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺をおこすことがあります.現在では患者発生数は年間0~1名程度です.百日咳は普通の風邪のような症状で始まり,続いて咳がひどくなり,顔を真っ赤にして連続的に咳き込むようになります.咳のあと急に息を吸い込むので,笛を吹くような音がでます.乳幼児は咳で呼吸ができず,チアノーゼやけいれんが起きることがあります.破傷風はヒトからヒトへ感染するのではなく,土の中にいる菌が傷口からヒトの体内に入り込んで感染します.菌の毒素のために口が開かなくなり,けいれんを起こした死亡することもあります.ポリオは「小児まひ」とも呼ばれ,口やのどから侵入したポリオウイルスが腸の内で増殖し,血液中に侵入し中枢神経組織(脊髄前角細胞)で再増殖し,その結果足や手に麻痺が生じる病気です.上部脊髄(延髄)に病変が広がると呼吸不全となり死亡することがあります.
ジフテリア(Diphtheria),百日咳(Pertussis),破傷風(Tetanus),ポリオ(Polio),インフルエンザ菌b型(Hib)を予防するワクチンです.これまでの四種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)ワクチンにHibワクチンを合わせたワクチンです.
#R6.4月から導入
BCGは結核を予防するワクチンで,管針法というスタンプ方式で上腕の2箇所に押しつけて接種します. 接種後10日頃に接種局所に赤いプツプツができ,一部に小さいうみがでることがあります. この反応は接種後4週間頃に最も強くなりますが,その後はかさぶたができて3ヵ月までには治ります.
コッホ現象:接種後数日~10日以内に接種局所が赤くなったり,腫れたり,化膿したりすることがあります.この現象はお子さんが接種前にすでに結核菌に感染している可能性がありますので,市区町村へご相談していただくか,小児科医を受診してください.
麻疹は「はしか」とも呼ばれ,咳,鼻水,発熱など風邪症状で始まり,3~4日目にいったん解熱しますが,その後再び高熱となり全身に赤い発疹が広がり,口の中のほほ粘膜に白いぶつぶつ(コプリック斑)が出現し,食欲が落ち,激しい咳がつづきます.この頃が病気のピークで,その後は熱が下がりはじめ,皮疹は黒っぽい色素沈着を残して消えます.1ヶ月間の免疫機能低下状態からくる二次感染の合併や脳炎の合併頻度が高く,死亡率が高い病気です.風疹は「三日はしか」とも呼ばれ,発疹,発熱,リンパ節腫脹を認める病気で,症状は比較的軽く予後は良好ですが,血小板減少性紫斑病,脳炎などの合併症があります.妊娠初期に妊婦が感染すると難聴,心疾患,白内障,精神運動発達遅延などを有する児が出生する可能性が高くなります(先天性風疹症候群).
水痘帯状疱疹ウイルスに初めて感染して14日~16日の潜伏期間を経た後,全身に丘疹,水疱が出現します.最初は赤い発疹で,徐々に大きくなり中央部に水疱ができ,最後はかさぶたになります.発熱は発疹とともに認めますが,数日で解熱します.感染力が強く兄弟,親子間で高率で感染します.水痘が治った後もウイルスは体内の神経細胞の中に潜んでいて,その人の免疫力が低下した時に再び皮膚に出て帯状疱疹を発症することがあります.ほとんどの場合かかっても軽症で済みますが,水疱がかさぶたになるまで5日~7日かかり,ワクチン接種を受けていると発症しても水疱が広がらず,3日ほどでかさぶたになります.また,水痘が軽症であれば,将来帯状疱疹が重くなる可能性が少なくなると考えられています.
日本脳炎は,南アジアからインドあたりまでの東南アジアで流行している病気です.感染は蚊(日本では主にコガタアカイエカ)が日本脳炎ウイルスに感染した豚を吸血し,その後ヒトを刺すことにより,蚊の血液の中にある日本脳炎ウイルスが人の体の中に入って感染します.感染しても多くの人は症状が出ませんが,1000人に1人が脳炎を発症し,そのうち15%の人が死亡すると言われます.わが国では1966年以後患者数は激減し,近年では1年に10人以下の低流行状態が続いています.アジア各国では患者の多くは15歳以下の小児・学童ですが,わが国では患者の多くは高齢者です.
ジフテリア(Diphtheria),破傷風(Tetanus)を予防するワクチンです.2000年頃には20歳以上の成人百日咳患者数は百日咳患者全体の2~3%でしたが,徐々に成人百日咳患者数が増加して,2010年には成人百日咳患者が50%以上を占めるようになりました.こどもの百日咳患者数は年々減少していますが,成人例が増加することにより,百日咳にかかった両親から赤ちゃんが感染する機会が今後増加する可能性があり,重症化しやすい乳児期早期の百日咳に注意が必要です.
子宮頸がんと診断される女性は毎年1万5000人,そのうち2500人の命が奪われています.
20-30歳代の女性に増えています.この子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で,性交渉で感染しますが,いわゆる性病ではありません.性交渉で誰もが感染する可能性があり,そのうちの一部の人ががんになります.
肺炎球菌感染症とは,肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です.この菌は,主に気道の分泌物に含まれ,唾液などを通じて飛沫感染します.日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます.これらの菌が何らかのきっかけで進展することで,気管支炎,肺炎,敗血症などの重い合併症を起こすことがあります.
※電話にて予約を承っています
感冒とは原因となるウイルスの種類が異なり,通常の感冒が喉や鼻に症状が現れるのに対し、,インフルエンザは突然38-40℃の高熱の後に倦怠感,筋肉痛,関節痛などの全身症状も強く,これらの激しい症状は通常5日間ほど続くのが特徴です.気管支炎や肺炎を併発しやすく,重症化すると脳炎や心不全を起こすこともあり,体力のない高齢者や乳幼児などは命にかかわることもあります.
※電話にて予約を承っています
ウイルス感染症で16~18日の潜伏期間を経て発症します.耳の下,ほほの後ろにある耳下腺,顎の下にある顎下腺が腫れます.両側腫れることが多いが片側だけのこともあります.日本では定期予防接種となっていないため接種率が30%と低く,患者数の減少がみられていません.年により流行の規模は異なりますが,年間100万~200万人が発症すると推定されています.特別な治療はありません.合併症として髄膜炎,難聴,睾丸炎,卵巣炎などがあります.
※アイチケット(インフルエンザ枠)による予約となりますのでご注意願います.
感冒とは原因となるウイルスの種類が異なり,通常の感冒が喉や鼻に症状が現れるのに対し,インフルエンザは突然38-40℃の高熱の後に倦怠感,筋肉痛,関節痛などの全身症状も強く,これらの激しい症状は通常5日間ほど続くのが特徴です.気管支炎や肺炎を併発しやすく,重症化すると脳炎や心不全を起こすこともあり,体力のない高齢者や乳幼児などは命にかかわることもあります.
風疹は「三日はしか」とも呼ばれ,発疹,発熱,リンパ節腫脹を認める病気で,症状は比較的軽く予後は良好ですが,血小板減少性紫斑病,脳炎などの合併症があります.妊娠初期に妊婦が感染すると難聴,心疾患,白内障,精神運動発達遅延などを有する児が出生する可能性が高くなります(先天性風疹症候群).
この年代の男性の皆様には,過去に公的に予防接種が行われていないため,自分が風しんにかかり,家族や周囲の人たちに広げてしまうおそれがあります.抗体検査を受け,必要な予防接種を受けると,免疫を持っている人が増え,風しんの流行はなくなると言われています.お住まいの自治体から,原則無料で風しんの抗体検査と予防接種を受けていただけるクーポン券をお送りしています.あなた自身と,これから生まれてくる世代の子どもを守るために,ぜひクーポン券を使って風しん抗体検査と予防接種をお受けください.
※電話にて予約を承っています
2024年度 インフルエンザ接種
[一般]:アイチケットでの予約制となります:
[高齢者]:電話での予約制となります:
2024年度 コロナウイルスワクチン接種
[高齢者]:電話での予約制となります:
子どもの気管支炎,細気管支炎,肺炎の原因の30-40%がウイルス性で,約10%が細菌性といわれています.
RS(respiratory syncytial)ウイルスは,乳幼児の呼吸器感染症としては最も頻度が高いもので,2歳以下の乳幼児が集団生活をしている保育所では,肺炎,気管支炎,細気管支炎に要注意の感染症です.
RSウイルスは,寒冷期(11月頃から初春まで)に流行し,飛沫,接触感染します.
90%以上の乳幼児が,2歳の誕生日までにRSウイルスに感染を受けていると言われています.その後も再感染を繰り返していきます.
4-5日の潜伏期間を経て,多くの場合は鼻汁程度のかぜ症状が現れます.6ヶ月未満の乳児は,時に細気管支炎を起こし急激に重篤になることがあります.
細気管支炎を起こすと,発熱,咳,鼻汁に加え喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸音)が聞かれるようになり,陥没呼吸などの呼吸困難症状が現れます.
また食欲もなくなりぐったりします.チアノーゼや顔色が悪くなるなどの急激な悪化もありますので,その場合は入院が必要となります.
※陥没呼吸:肩で息をして、胸部が上下する呼吸
※鼻翼呼吸:小鼻がふくらむ呼吸
鼻汁のRSウイルス迅速テストで確定診断が可能です.軽症例では,自宅安静,水分補給,発熱や咳に対する対症療法を行います.
6ヶ月未満の乳児のRSウイルス感染症は,急激な悪化に備えて入院経過観察を行います.特に低出生体重児では,無呼吸発作,突然死の原因にもなるため要注意です.
※幼児・児童以上でのRSウイルス感染は,咳や鼻汁など風邪と同じような症状です.感染を広げないためにマスクの着用,うがい,手洗いなどの基本的な対策を行います.
早産児などのハイリスク児には,RSウイルスに対するモノクローナル抗体(シナジス)を流行期に定期的に注射して予防,軽症化を図ります.
シナジスはRSウイルスに結びつく抗体として働き,RSウイルスの増殖を防ぎRSウイルス感染症から赤ちゃんを守る働きをします.
RSウイルス感染症が重症化しやすい赤ちゃんや子ども達に使用されます.
ともにRSウイルス感染症の重症化を抑制することが目的となります.
自己負担額はありませんが,保護者の所得制限を受ける場合があるので各自治体へお問い合わせください.